鴨葱乙里&レオ

【LIV ver.1】

風鈴@レオ> 「あっし、顕微鏡を見るなんて初めてどす。なんていうか可愛らしと。こうして動けなくなったモノを閉じ込めて眺めるって、恋みたいと思いやせんか?」(研究室の一角にて捕獲されたカミサマ【LIV】を顕微鏡で覗き込んでいる存在が二つ。そのうちの1人は灰色がかった髪に暗めの青を入れたウルフカットに、もこもことしたモッズコートを着た男性であった。自分は一人で動くことは許可されていない。目の前にいるカミサマと同じく、常日頃から観察される立場にあると思うと愛おしさを感じられるのだ。もちろん隣にいるであろう貴方"達"にも愛おしさは募っている。フラスコの中で見ていた幸せの夢のように、このカミサマも夢を見ているのだろうか。どんな夢だろう。きっといちごのように甘酸っぱい恋の夢に違いない!じゃなかったら恋したモノを殺すなんて機能を持つはずがないじゃないか。だから貴方と話す時決めていたんだ。恋について語り合おうって)「もしかしたら今この瞬間に"感染"するぐらいの恋をしていたりしやす?」(一向に動く気配のないカミサマに飽きてしまったのか、貴方の反応が気になるのかふと視線を向けて好きな人がいる?なんて質問を微笑みながらして)   (1/14 21:08:55)

鴨葱乙里> 『恋みたいと思いやせんか?』その人は言った。「……あ」「……そ、かも?あは……」黒い長机に二つ並べられた顕微鏡のうちの一つから目を離し、隣に座る人物を見て眉尻を下げ、マスクをした鼻頭を手で抑えて直しながら少し気まずそうに笑う少女。鴨葱乙里は特異点たるあなたに少しばかり緊張しているようだった。敬遠というわけではない、畏敬の念とでも言うべきか……普通の学生生活を送っていれば理科の授業で顕微鏡なんかいくらでも使う機会があるだろうに、初めてだと新鮮さに少しはしゃいで見えるのは、人間として扱って欲しいからなのか、カミサマとして扱って欲しいからなのか、少しだけ、読めなかった。俯いて、まごつくみたいに手を擦り合わせると、使い捨ての青い医療用ゴム手袋がきゅむっと摩擦する。その感触にふっと、ああ研究をしなくちゃなんて事を思い出して、レンズを通さずにふっと目線を顕微鏡のほうへ戻した。乙里の手元のプレパラートに貼られたラベルには【女性】と書かれている。顕微鏡が二台あるのは、たぶんそういうことなんだろう。  
もう一度レンズに目を通す。LIVは絡み合う糸がかたまりになったような形をしていて、例えるならば、管のたくさんまとわりついたそれは──────心臓(ハート)みたいだった。「………」『もしかしたら今この瞬間に"感染"するぐらいの恋をしていたりしやす?』それは、見たものを貴方に伝えてみようかと息を吸った瞬間の事だった。あんまりタイミングが重なったものだから、少しどきりとして、またレンズから目を離してふうと息を吐く。乙里のほうも、集中力が切れる頃合いだった。「……恋は……はい。そうかも。」少し照れながらではあるが、思いの外あっさりとそれを打ち明けた。「恋をしてたら感染しちゃうってわけじゃないかもですけど……もしも私が感染したら、私が恋してるその人には感染しちゃうかもですよね。……恋してるだけで、感染しちゃうんでしょうか。それとも目が会ったら?手がふれたら?……知らないひとでも感染しちゃうんでしょうか。たとえば、会ったことのないアイドルみたいな相手でも?……カミサマだから、何がおかしくはないかもですけど。」 「 ……結局、何も解ってないんですよね。研究って、ほんとは私達が実験台になることなのかもって思えてきました。」白衣の下で、鷹の羽根が揺れた。初めてあったあなたに不安も秘めた思いも何もかも打ち明けてしまう不思議な距離感の理由は、ただ友達をなるべく作りたいと思っているからに過ぎない。「……ねえ、レオさん。もし私たちがもうこのウイルスに感染してたとしたら、どうします?」「……目が見えなくなる前に、好きなひとの顔を見に行きますか。鼻がきかなくなる前に、香りを嗅ぎにいきますか。声が出せなくなるまえに、好きだと言いに行きますか。…………そのせいで、自分の【LIV】が相手に感染しても。」

風鈴@レオ> 「かもってネギを背負ってくると聞きやした。……あっ、そっちではない?失敬」(緊張をしていることが伝わったのかへらぁと笑いながら、冗談まじりに会話をする。俯いてばかりいるから顔が見れないじゃないか。もっと柔らかくならないと美味しくならないよ?あ、それは鴨肉だけのお話だった。研究だなんてしたところでカミサマが分かるかと言われたら、分からない。何故カミサマが恋を限定的に狙い撃ちにしたのかインタビューが出来たならば分からないけれど、生憎寸とも言わないウィルスさん。貴方は真面目なようで一度目を離したというのに、もう一度確認するように見ていた。それが、可愛らしくて好きだなと思える。あなたから愛されたならば、真面目で一途な愛を受け入れられることだろう。だけど叶わぬ恋だって存在する)『……恋は……はい。そうかも。』(照れ臭そうに下を俯いたままの貴方は朱を滲ませて可愛らしいけれど、きっと自分に対してではないんだと思うとどろりと黒い液体が、心臓から零れ出る。何で自分を見てくれないの。愛してくれないの。寂しいじゃんか。そんな気持ちを無視して貴方は会話を続けていくの)   (1/14 22:29:11)
「あっしは、恋をした時点で感染すると思いやすよ。だって、恋って素晴らしいとです。恋をしてるだけで幸せになるし、どんなことだってできる気がしやす。たとえそれが、架空の存在だとしても愛さえあれば問題ないと」(キャッと手を合わせて恋について語り始めた。自分は今貴方を愛している。それは恋というならば恋なのだろう。誰にも視線を向けないで欲しい。自分だけを考えて欲しい。声だって聞かないで。……もしかしたらLIVも同じ気持ちだから奪ってしまうのかもしれない。愛は世界を救うけど、世界を壊す時だってある。LIVは世界を壊すことを願ったけれど、咎める権利を誰が持ち合わせいるというのだろうか。きっと世界中のニンゲンやカミサマを探したっていやしない。つまり、自分の抱いている想いもまた咎められるべきではないと思っている)  「あっしなら殺しやすね!だってだって最後の人になれるってことでしょ?それってとても素敵なことやとおもうとです。鴨葱はどうしやす?殺しやす?あっしはちゃんと鴨葱も愛してやすので殺しやす」(パァァァッと花を咲かすような笑みを浮かべて彼はナイフを振りかざした。もしもウィルスに感染していなくても自分ならば【愛しに行く】。受け止められるならば共に死んでと言わんばかりに綺麗な首筋に手をかけて締め殺しにかかるだろう。でも貴方もそうするはずでしょ?恋をしているならば、身を焦す想いをわかってくれるはずだ。誰にも取られたくない汚らしい気持ちを持ち合わせいるはずだ。二人っきりの研究室ってだけでドキドキしちゃうのに、本当罪な人。そんなところつれないところも愛してる。不穏な空気が二人を包んでいる気がするが、レオからしたら可愛らしい恋バナをしている気分らしい。とても楽しくて仕方がなかった)>鴨葱

鴨葱乙里 > 『あっしは、恋をした時点で感染すると思いやすよ。だって、恋って素晴らしいとです。』その”だって”には全くなんの前後関係もないように聞こえたが……とにかく、あなたはずいぶんと恋が、恋の話が好きみたいだった。手を合わせて色めき立つその姿はやっぱりカミサマというか、むしろ同年代の女の子にすら、鴨葱には見えた。『「あっしなら殺しやすね!だってだって最後の人になれるってことでしょ?それってとても素敵なことやとおもうとです。』「……わからないでもない、かも。」目線は顕微鏡の上に注がれていた。『鴨葱はどうしやす?殺しやす?』「え?それは───────」『あっしはちゃんと鴨葱も愛してやすので殺しやす』「…………」もったいを付けた溜めも、前兆もなかった。あまりにも無邪気に、厭にあっさりと語られたその言葉を理解するのには少しのタイムラグがあり。……はっと青ざめた顔をようやく貴方に向け。「……えっ」

風鈴@レオ>(ぎりぎりッ……力がこもっていく手。貴方は普通の人よりも柔らかな感覚はシュークリームを持っているよう。クハクハと鯉みたいにお口を開いてとても可愛らしい。涙が溜まってこのまま泣いちゃったら誰が慰めてくれるのだろう。きらりと光ったナイフは貴方を食すためのもの?お皿の上に乗ったカモネギは炙った方が美味しいけれど、刺身だってきっといいモノだ。レオはにったりと笑ったままだった。貴方を苦しんでいる姿を楽しんでいるようにも感じられる。後少し、あと少しで貴方も三途の川へと送られることだろうと思った瞬間パッと手を離され解放されることだろう)   (1/14 23:01:16)
大きな手が乙里の首にまとわりついたのは、決して愛を受け入れたからではなかった。どう考えても、体格差でかなうはずがないのだ。「………っ、……、……っけほ、……ぇ…」抵抗しようにも。手に持っているナイフが当たればどうなるか考えただけで動けなかった。舌を出し、目に涙をいっぱい溜めて、頭に血が上りつめ、このまま破裂してしまうんじゃないかと思うような不思議な感覚。呼吸ができないことそのものよりも、頸動脈を締められる事によって脳にきたす強烈な吐き気のほうが苦しく、心臓はどくどくと早鐘を打った。「……っ……………、」はく、はくと口を動かして誰かを呼びたかった。これを”会話”だと思ってるのなら、悲しいけれど貴方は人間の価値観と少しずれているみたい。こんな状態になった彼女に、何が話せるというのだろうか。
「LIVに感染したらこうなりやすよね。ふふっ、まさか本当にヤるとおもいやしたか?流石にLIVに感染してないのに、ヤりやせぬ。あぁ、勿論あっしが感染したら殺してくださって構いやせん。それとも先ほどのが嫌で見捨てやすか?」(ふふっと上機嫌に笑いながら会話を続ける。カミサマって気まぐれだというけれど本当のことかもしれない。ニンゲンでありながら、カミサマである彼にとっては貴方は愛する人だけれど同時にそれは愛してるのに振り返ってもらえなければ殺すというわがままで成り立っている。くるくるとナイフを回しながら自分と貴方の間の机に置いておくのだ。貴方が自分を殺せるように、その逆、自分が貴方を殺せるように)「愛は平等でなくちゃ、成り立たないって"ママ"も言ってやしたよ」>鴨葱さん

鴨葱乙里> 「っ……─────────────────────」首を絞め上げられているその数秒か数分の間、二人の瞳は確かに混じり合い、見つめ合っていた。乙里の瞳には貴方しかうつらない。困惑と恐怖と疑惑の感情はその一身に注がれる。……貴方のその顔は、愉悦にまみれているように見えた。「……っあ、……げっほぉっ、げほっ、うっ、けほ、っ、はっ、はぁっ…はぁ、ぇ゛ほっ……ん゛、はぁっ、はぁ……」手を離された瞬間、貴方から逃れるように体重をかけて地面に突っ伏し、膝を折って斜めに座り込みながら胸を押さえて荒い呼吸と止まらない咳を一気に溢れさせた。溜まっていた涙はぼろぼろとこぼれて、肩は恐怖でかたかたと震える。「……こっ、こんな、事したら……はぁっ、……”討伐対象”に、なってしまうかも、ですよっ……」 彼女にしては強い語気でそう言った。イーコールを注入した局員は、その身体がカミサマへ近づくごとに自我を失い、やがて討伐対象になるのだという。カミサマの中で、協力的なものはシキガミになるのだと言う。では、元からカミサマであると言っても過言ではない貴方が協力的でないのなら、どこを境目として討伐対象かそうでないかを判断するのかと、はっきり言って訝しんでいた。机の上で鈍く光るナイフを見つめながら、乙里は続ける。「……レオさんは……っ、はぁ…」呼吸を整えて。「特異点でしたよね。」「……つまり、アルマデルが作った、カミサマ。アルマデルが所有しているイーコールを使って作られたカミサマ。……アルマデルが所有しているイーコールとは、このLIVと同じ、研究保護対象から採集されたものが、主でしょう。」「……レオさん、貴方は……LIVから作られたカミサマなんじゃ、ないですか。……だとしたら、LIVに魂を与える事はできますか。LIVと会話することは、可能ですか。」
ゆっくり、よろよろとした足取りで立ち上がって、顕微鏡の上のプレパラートを貴方に手渡して。「……協力しないのなら、さっきの事を支部長に報告します……」正直なところ、もうこれ以上この人と二人きりになるのはいやだった。かと言って、ただ逃げて野放しにして、自分のせいで彼が”処分”されるかもと思えば、それも寝覚めが悪かった。だからせめて最後の悪あがきとばかりに、乙里はレオに目的を与えようとした。アルマデルの為にあるのなら、あなたはまだ仲間のはずだ。

風鈴@レオ > 「それはみんながあっしに夢中になるってことでしょか?」(肩を震わせ、涙を流しながら強い言葉で言われたことは討伐対象になるということであった。しかし、討伐対象になったとして愛してくれるならばそれでも構わなかった。愛されるならば何だって構わない。だけど貴方はそういう意味で言ったのではないのだろう。鈍く光る刃を見つめる貴方はどこか計算をしているようにも見える)「さぁ?」「あっしはたしかにフラスコの中で"夢"を見やした。しかし、どのカミサマから作られたかはあっしには分かりやせぬ」「でも、LIVに魂を与えることは可能でしょう。会話をすることは可能でしょう」(憂いたような目でガラスの中に閉じ込められたカミサマを眺める。自分も同じようにフラスコの中で育っていた。愛する夢を、誰かの夢を、ぷかぷかと眺めていた。元はLIVなのかもしれないし、そうでないかもしれない。それは自分という怪物を作り上げた研究者しか分からないことだろう。単刀直入に言えば可能だった。魂を与えれば無口なカミサマも饒舌に愛について語り始めるかもしれない。プレパラートをツンツンと突いて)  
「でも、あっし"罪"について語ったことないとです。あんさんは語りやしたか?罪について」「あっしはね、罪って告白と同じやとおもってやす。言えば楽になるけれど、語るには重すぎる。大事に大事に仕舞い込んだ結果、誰かに横取りされてしまうようなそんな気持ち」(罪を語ったことはないと今、ここで告白をする。ならば今罪を語ればいいじゃないかというかもしれないが、罪人ならば分かるはずだ。他人に罪を告白する重さというものが。言えば楽になるけれど、言ってしまえば意識せざる得ない。ペラペラと語るほど、我々の罪とは軽いものなのだろうか) 
「それともあんさんがあっしを受け入れてくれるとですか?ただ首を絞めただけでポロポロと泣いて泣いて怖がるような、可愛い可愛いあんさんが。あっし(愛)を受け止め切れると?」「……ははっ、あんさんの告発で死ぬとなったら告白みたいで愉快ですなぁ」(ゆっくりとした口調で、試すように揺さぶるように貴方を揺さぶりかける。先ほど貴方は恋をしていると言っていた。自分以外の存在を愛しているのだと口にしていた。それが一時的にとはいえ、自分に視線を向けられているだなんて気持ちいいことだ。思わず勃ってしまいそう。だけれど、それは偽りだって知っているし、虚しいものだって分かっている。告発で仮に死んだとしても【先ほど首を絞めた自分】と何が変わるというのだろうか。やり方が違うだけで同じなのではないだろうか。それがおかしくて愛しくて悲しくて……LIVの気持ちがちょっぴり分かった気がした)>鴨葱さん  

鴨葱乙里 > 「罪……」アルマデルの局員はどういうわけかみな一様に罪悪感を抱えていて、それがイーコールに適応するかしないかの要となっているらしいという事を、乙里が知っているのかいないのか、周知かどうか、仮に周知で噂であるか史実なのかは、さておき。「……それは、……そうかも。」罪の告白は愛の告白と似ていると言いたいのであろう貴方の言葉に、小さく同意した。「打ち明けた後……、軽蔑されたり、面倒なやつって思われるかもって。……普通は考えますよね。……、はじめから受け入れてもらえるだなんて慰めを期待してるひとがいるとすれば……その程度の罪悪感って、ただの自己陶酔なのかも。」「………え?」次にあなたは、あなたを受け止めきれるのかと乙里に尋ねた、彼女は、それはつまり先程のような歪な愛情表現に耐えられるのかという意味かと思いまた青ざめる。「……そ、そ、それは……」『……ははっ、あんさんの告発で死ぬとなったら告白みたいで愉快ですなぁ』言葉を濁していると、そんな乙里の気持ちを知ってか知らずか、貴方は笑って、のらりくらりと煙に巻くのだ。
相手なんて誰でも良さそうな事を言って、どうしてそんなにさみしそうなの。かまってもらえればなんでもよさそうな事を言って、どうしてそんなにせつなそうなの。「……レオさん…を……」「受け止められるかは、解らないですけど。」乙里は、首にかけた鷹の羽根の首飾りを、軽く握った。「……私の罪を受け止めてくれる人がいるなら、レオさんみたいな人かも、なんて。……ごめんなさい、急に思っちゃったかも。」「だってね。……レオさんは、すきな人が死んじゃってもへいきだもんね。」話してもいい?言外にそんな意味を込めて、ちらりと目線を送った。「……私は、止血が不可能だと、永くは生きられないかもって、お医者様に言われています。……だから友達ができるとつらかった。いつかその人達を遺して逝くのは、もうしわけなかったんです。……でも、寂しかった。私だって愛されたかった、友達がほしかったんです。」
「それが、私の罪です。」立ち上がり、スカートを軽く叩いて近寄り、もういちどそのエメラルドグリーンの瞳をじっと見つめた。貴方の言う通り、罪の告白は愛の告白と似ているかもしれない。だからそれを果たそうと決めた少女は今この時だけ、ほんのすこし、拒絶されることと、あなたという存在への恐怖に立ち向かう勇気を持ち合わせていた。「……レオさん、こんな私でも友達になってくれたらうれしいかも。」「……友達になろうなんて、言葉で言うものじゃないかもだけど。でも、私が死んじゃっても、レオさんは平気かもだから。……そしたらね、もし、友達になってくれたら……いつか、レオさんの罪を話したくなった時、私が居ます。私が初めてじゃなくてもいい、急がなくてもいい。いつでもいいの。」

風鈴@レオ> 「同意してくれるとは意外どす」(あれだけ怖がっていた子が今では同意をする様になっている。同意されることは嬉しいけど、先ほどのこともあって少し驚きを隠せずに素直に口にした。この言葉も否定されると思っていたんだ。自分の隊長がおかきを食べずに部屋を後にした様に置いていくと思っていた。だけれども次の言葉で青ざめた貴方を見てやっぱり受け入れてくれないのだと悟るとのらりくらりと煙を巻いたら、ほら、安心した表情を見せたのだ。自分は周りよりも重すぎるのかもしれないけれど、本当に愛しているのだ。首を絞めて泣いていた貴方も、支部長言いつけると言った貴方も、今こうして向き合っている貴方も愛しているはずなのに、虚しい。だって愛は帰ってこないことを知っているから。それでも愛し続けている道化師に貴方は意を決した決断をする)   (1/15 01:04:56)
「ひどいどすね。あっしももしかしたら涙するかもしれないのに」(貴方の言った通りレオは貴方が死んだところで悲しんだり泣いたりはしないだろう。硝子細工のように砕けた体をせっせと掻き集めて大事に保管をして、部屋に置いておくだけだ。そんな無責任な人に罪の告白をしたいだなんて随分と変わった愛し方じゃないか。嫌いじゃないとばかりにすっと緑色の目は細められて静かに聞いていた。愛されたかっただって。友達が欲しかったんだって。それが罪らしい。なら、人は何も欲しがってはいけないことになるじゃないか。友がいるからこそ生きる活力になり、愛があるからこそ世界は作られる。罪を作った人は世界を壊したかったのかもしれないなんて知らない誰に問いかけるの) 
「……友達どすかぁ?」(差し伸べられたのは友達というカテゴリー。先ほど殺しかけた人を?友達に?)「………イーッヒッヒッヒッヒッー!!!!!と、友達!!!あっしとあんさんが、と、友達とか、イーッヒヒッ!」(ゲラゲラと腹を抱えて笑い始める。自分でもわかる。本来友達というのは、死んだ時涙を流し悲しんで殺したカミサマまたは誰かに対して復讐を誓ったりするもののはずだ。それが悲しまないから友達になってくださいだなんてちゃんちゃらおかしな話ではないか。まるで貴方は血も涙もないクソみたいな存在だと言われた気がしてとても愉快で楽しい。だから)「げ、ゲホッ……ン"ン"っ、いいどすよ?友達になりやしょ」(ニタァと楽しげに笑いながら特異点は納得をした。友達になるならば多少は自分の愛を受け入れてくれなきゃ"刺し間違えてしまうかも"。馬鹿と鋏は使いようというように、貴方も自分の使い方には気をつけてね。じゃないと愛してあげられない。〆