狗咬当馬

狗咬 当馬 > 「ったく…、勘弁してくだせえよ。」( 【白 雪、殉職】その知らせを知った彼は特に何も思いやしなかった。何故なら最初から個人的な執着なんてなかったのだから。一度抱いたくらいで自分の女だと言い張る人間性が彼に残っていたのなら、きっともっと前から変わるタイミングはあった、誰かの言葉や誰かの存在に過ちを重ねて心の底から懺悔し、自身の罪を償う為にその一生を全うし、そして、貴女の様な女性と手を繋いで茨の道を共に歩む覚悟も出来ただろう。だが、そうはならなかった。そうはならなかったのだ。_____だから彼は今此処に居る。)   (1/17 17:05:40)
狗咬 当馬 > 「あっしの取り分が減るだけじゃあありゃあせんか…、」(彼が居たのは殉職した白雪が生活していた高級感漂う彼女の寮部屋である。ドアノブごと斬り倒されたドアから通過するのは随分容易だった。例え特権階級で最高水準のセキュリティを誇っていたとしても、あくまで正攻法では通り抜けられないというだけだ。どっしりとソファーに腰を下ろして、彼女が眠っていただろうと思われる大きなベッドを前にして、彼は恨み辛みに塗れた顔でじっと自分が落とした影を見下す。廊下から差す光がその影を長く伸ばす。その影は徐々に水に落とされたインクの様に立ち昇り始める。徐々に、徐々に、その影は彼の身体に纏わりついていく。)   (1/17 17:05:49)
狗咬 当馬 > 「……アンタも、逃げられやしねえんですよ。綺麗なまんまで正当化したまんまで終わるなんて誰が許してくれるんで?」(【その過ちは影の如く】、どれだけ逃れようとしても、忘れようとしても、お前という存在が居る限り、影の様にお前に纏わりついて離れない。俺だって、お前だって同じだ。誰かを汚した過去は変えられない、誰かを傷付けた事実は変えられない、もしも変えられるとしたら、それは変えられたと都合よく解釈できるというだけの話で、事実は一切変わる事は無い。そう、まるで、この御伽噺の様に、都合よく真実は妄想によって塗り替わる。_______________そう、お前は、)   (1/17 17:05:55)
狗咬 当馬 > 「 誰 に も 赦 さ れ や し ね え ん で さ ぁ 。 」(彼が顔を上げるとそこには同じく影を纏った“狗咬当馬”が居ただろう。その背後のベッドには無傷の白雪が眠っている。タイムパラドックスによる事実改変とは違う、分岐と癒着による事実の回帰、彼は過去に戻り、そしてその事実を書き換え、都合よく継ぎ目一つ残らないように、その境界が誰にもわからないように繋ぎ合わせたのだ。)【能力】『其の過ちは影の如く』過去に傷付けた物や汚した物があるならばその時、その位置まで回帰する事ができる。→コード『分裂』使用、=『其の過ちは影の如く』過去に傷付けた物や汚した物があるならばその時、その位置まで【分裂】する事ができる。 浸蝕8+2   (1/17 17:06:59)