ず@コールフロムザメトロデッド>
「…さて…(クロユリが揺れている。それは帽子が浮き沈むのに合わせてであり、また彼の脈動や行動に合わせて、である。)…僕は。ずっと、君とこの扉を開けたかったんです。君に、僕のほんの少しの思い出を見てほしくってね。(彼の隅々は。今、君に明かされようとしている。)僕がなんで名前であまり呼ばれたくないかとか、『恋されない』ことに…執着、って言うんですかね。しているかとか。いろいろ、難しいところは説明するよりも見て貰う方が早いでしょう。(収容サイトにて。白い部屋の中には、開いた人物の『思い出』が封じ込められている、南京錠付きの扉を望む。)それと…『鍵』と『扉』のカミサマです。ここに『天国への鍵』を開ける手掛かりがあるのではと、思いましてね。もしヤマが当たれば。君が望むかはわかりませんが…父親とも、話ができるかもしれません。(饒舌に語りながらも彼は冷静に、しかし無意識の内にドアノブへ触れていた。)どうやら、そろそろ行かねばならないようです。(根性も限界だ。…手首がノブを回し、そして暗闇の中へと、彼は進んでいった。)」 【パドロックスロウス】ver.1。「(そして。次の瞬間広がるのは、『ある大学内の、噴水広場』である。)…ここは。(彼は、クロユリのシルクハットで、顔を隠した。)………驚きましたね。『思い出せない』。なのに、とてつもなく懐かしくて、辛い思い出だ。(時間帯は夕方。どうやらそれは夏のことのようで、時計の針はもう6時半を過ぎている。)鍵を探さなければ。まずは思い出さないと、お話になりませんからね。(噴水の前には、たった2人の若い男女…の、ような姿をした、マネキンが置かれていた。)でも。たぶん…僕の『恋』と関連した、ものだと思います。(記憶の消滅するまでのカウントは、君から開始する。)」 (1/20 23:12:57)
レイ・ラベット>
『こい?』[彼はこどもで、頭がそんなに良くはありません。けれど考え無しのおばかさんというよりは、その小さな頭で、色々な事を考えようとしている、おばかさんではあるのです。めいじさんの言っている事が少しひっかかります。だって、このカミサマは、大事な記憶を食べちゃうカミサマだって聞いていたから。どうして自分から、苦しいおもいでに向き合おうとするのでしょうか。執着しているのは、ほんとうにそんなことなのでしょうか。]『....め.....コール、さん。ぼくといっしょがいいなら。はんぶんこがいいなら....』[恋についてのお話は、まだすこしむずかしいみたい。けれど、クロユリをじっと見つめて手を差し伸べました。彼にできる事は少ないかもしれないけれど、カミサマへの殺意なら____人一倍、あるのですから。]『はぐれないように。』
[______そこは、夢の中みたいな景色でした。パドロックス・スロウスの中は、どうやらめいじさんの思い出で構築されているみたいです。]『......そっか、だいじな、おもいでなんだね。.......ねえ、コールさん。』[カウントダウンは______]『大事なこと、なんでしょ?....どうしてわすれちゃったのかな。それも、カミサマのせいなのかな?』[もう、とっくに。ずいぶん前から、始まっている。]『じかん、ないよ。コールさん。』[残った右手に大きなフォークの武器を持ちながら、噴水の前に並んだふたつのマネキンをじいっと見つめて。]『おもいださせてあげよっか。』[そう、]『コールさんは、だいじなひと、なくしちゃったんだよね。』【手っ取り早くね。】[この部屋に入る前に確認した時刻は23:50分。日付がかわるまで、あと少し。]
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[_____0:00]
『......オート・カノン。』[(容量-1)(追憶消費-1)光の粒が、大きなフォークに集まった。それは悪魔の持つ三又のトライデントのように鋭く、殺傷力を増していく。]『......ごめんね。』[にっこりと微笑んで、レイはその手に持った武器を腹へ、急所へつきたてた。ふたつぶんの追憶を吸収したトライデントは、いとも簡単に]
『......けほっ.............』[少年の臓物を抉るだろう。]
『......えへぇ。.....ぼく、やっぱり、....コールさん、は、ころせない、なぁ。....ごめん、ね。......よてい、めちゃくちゃに、しちゃって。....ふふ。いろいろ、はなしたいこと、あったんでしょ、ね。』[剥いだペルソナの下は、ひどく悲しい顔だった。あなたの恋の話を聞くのが、つらかったのでしょうか?いいえ、いいえ。きっとそうではありません。]『.....ぼく、ぼくねぇ。...あとふつかで、だれかをきずつけられなかったら、ぼくもころされちゃうんだ。....ここなら、ね。【ぼくらのふね】の、ひとたちも。いぬがみさんも、おいかけて、こないから。めいじさん、ころされたり、しないから。』[殺意を込めた一撃だった。もはやあなたには、どうすることもできないだろう。]『...........ね、』[翠の眸が虚ろになっていく。彼に悠長な時間などなかったのだ。打ち明けるなら、今しかなかった。]『...................................【思い出した?】』
【レイ・ラベット ロスト】[愚者よ、屍を超えて行け。] (1/21 00:00:34)
ず@コールフロムザメトロデッド > 「…そんな馬鹿な。(異常事態、だ。焦るままに、テンプレートの上の言葉を彼は、不本意ながら手に取った。思い出さなければ。思い出さなければ。からっぽの鉄頭が回る。)まだ。まだ生きててくださいよ。(けれど。【根性】。『生きているならまだ希望はある』。だから忘れるな。忘れてなど、いない。)死んだら、何もかも終わりだ…!(いつになっても、『生きている』と信じること。こぼれ落ちてしまうその瞬間まで信じること。)…死んだら。(まだ頭の中に、人間性の詰まっていた頃だ。恋路が続いてさえいれば、彼はここにはいなかっただろう。そして君は今、誰かを殺していたのかもしれない。今までに何人を殺したかは知らないが。)ここは最後に、私を愛してくれた人と会ったところです。そして、愛を伝えられるその瞬間。(語るのは、ゆっくりと思い出すはずだった彼の罪。)そう。このあとすぐに。彼女は事故に遭います。(亡骸か、はたまたまだ命を保つ器であるか。自らの歩んできた罪が、君に聞こえて伝わっているかどうか。そんなことは関係ない。)」 「本当は懺悔の手助けとかしてもらったり、見守っていてほしかったのですが…そうもいきませんね。今は。(特に力の強いわけでもない腕で、まだ細く軽いはずの君を腕の上に抱いて、門前の横断歩道へと走る。赤い血のぶちまけられた交差点と、その上に転がったマネキンへ。)一緒に帰る。たったそれだけが、できなかったんです。だからせめて、君は。君を取りこぼすことは。僕には許せない。(マネキンの、穴が空いた心臓部に。鍵は入っていた。)守ると約束しました。…君がどれだけ、僕にとっての『悪』であったとしても、僕の前で死んで許されることはありません。(鍵を手に取って、また、走る。)僕の正義の上で、償ってもらう。…傲慢でも。それしか僕は、できないのです。」 (そしてその扉から、君と彼とで、帰還した。) (1/21 17:20:56)