ず@コールフロムザメトロデッド > 「んン…(いつもの白い燕尾服と黒いシルクハットで身を着飾った、しがない奇術師は自室へ戻っていた。後は少しの時間、休むことで1日は終わりを告げる。)はァ~~~…(伸びをしながらふとカレンダーを見ると、どうやらもう今夜だけらしい。ブラックデー。黒いものを贈り合う、アルマデルだけで横行しているいわゆるお祭りだ。…支部長からは、焦げてたりとか生焼けとか、もう少し何とかならなかったのかっていう贈り物が届く。…とはいえ、それを含めた上でのお祭りだ。他のことにあまり縁がないので、貰えるだけでもありがたいといったところか。)」 「もう終わりですか。事件こそありましたが、皆さん楽しそうでしたねえ…(そして同時に、痛ましいことではあるが職員の一人が殺害されたという噂が横行していた。)…やはり、魔の手は絶たねばなりませんね。僕にやってみれることは、たぶんそのくらいだ…(他殺である可能性が高いとのことだ。…どこまでが本当かはわからないし、噂は噂。あまり鵜呑みにするものではないが、可能性としては存在する。)まあ。全ては真相が明らかになってから。(棚から白い陶磁器のカップを取り出し、コーヒーメーカーに設置した。…せめて今日くらいは、ひとりでもお祭りを楽しみたい。)やっぱり縁はありませんが、今日はブラックなコーヒーでも飲んでちとばかしのんびりしますか。(そして、別の棚からピーナッツでも…と。屈めば。)
「おや。(『クロユリ』があった。)」
「縁無いと思ってたんですけど。誰が贈ってくれたんですかねえ、嬉しいな。…まあ『ブラックデー』ですし。嫌がらせとかじゃないでしょう。(シンクの上の一本のそれを、彼は『手にした』。)意味を調べるのは…あァ少し、無粋ですかね。(その意味を知ることもなく。)…くれた人、反応しますかねぇ。気付ければいいんですけど。(そして彼は、黒い百合を帯に挟み、帽子のアクセへと姿を変えた。)意味を聞くのは、本人からにしたいな。(なんて、残酷な台詞を置いて。)」 (1/20 16:31:26)