Pinky@ジェンヌ>
(空一面を、雲が抱きしめる。掌から溢れた空が、少しだけ青を見せてさ。)(カツン、カツン。)(さて、空から目を下ろすとそこに一人。真っ黒な生地に黄色の装飾が施されたドレスを身にまとう女が、貴方の元へとやってくるでしょう。)(カツン、カツン。)(まるで踊るかのように走るの。)(カツカツ、カツン。)(ステップを踏んで、そのまま貴方の元へと参りましょう。)(カツン、カツン。)「こんにちは、ミズダウノット。」「浮かない顔してるじゃあないか。何かあったのかい?」(彼女は貴方の前で両足を揃えて立ち止まれば、両手は後ろに、腰を曲げて頭を突き出し、貴方に向かって優しく話しかけるの。) (1/22 03:44:27)
ダウノット>
( 期待した足音が来たことなんて1度も無い。そもそも、どんな足音が鳴るのかすら知らないのだから、何であれば期待したものになるのかだって分からない。貴女と同じ黒色の、けれど赤色がアクセントな白衣を纏った彼女はふっとか細い吐息を溢して。『 ………あぁ、キミか。』別部隊といえど、隊長に対するものではなさそうな言葉遣いでそう言い放った。伏せられた瞳、つんと尖った唇はいつも通り。問い掛けに対して、さてどう答えたものかと口元に布で隠れた手の甲寄せて思案して。『 …好き勝手にやっているだけだが、これでもボクだってアルマデル第8支部の職員であり研究員だ。浮かないことの1つや2つ、3つ4つはあるというものだよ。……この間なんて、市街地に大型のカミサマが出現したじゃあないか。………またあの様な事があったら、なぁんて考えれば、幾らだって浮いた気分は沈められる。…何かというのは、毎日起こっているものなんだよ。 』
膝を抱えて座っていた彼女は立ち上がるなり、お尻に付いた草や土煙をぱっぱと払う。猫が身体から水を飛ばすように、今度は袖に付いてしまった汚れもふるふると振って地面へ落とした。踵からふわり、踏み出した1歩。けれど曇り空の世界じゃ、立ち上がったって照らされはしない。『 ………キミこそ、何かあったりしたのかな? 』 (1/22 04:03:13)
Pinky@ジェンヌ>
「そうだねぇ............」(ガチャン。)「私が思うに、その『君か』という言葉は、私よりももっと重要な人が来ることを期待していたように聞こえる。」「君にとって大切、もしくは重要な人がいるのなら、今すぐに会いに行けば良いと思うが。」「勿論、その人にあって話すのも君の気分を鎮めるのに悪くない手だ。そうは思わないかい?」(彼女は扉に近寄れば、そのまま貴方の元へと戻ってきてね。立ち上がった君のとなり、話すのに近すぎず遠すぎないくらいの位置に座ってさ。)「いやもちろん。もしかしたらすると君は足音に何か期待してはいなかったのかもしれない。だが、人と話すことは、君の心を休ませるだろう。」(彼女は、『まあ座りなよ』とばかりに貴方が座っていた場所を指差すの。)「どうだい?お互い、近況報告といかないか。最近何があったかについて話そうじゃあないか。」「例えば私は─────────────────────そうだな、私はArkの職員だ。近況と言っちゃあなんたが、軽くアルマデル職員の情報を盗んで来たところだ。なに、驚かないでほしい。ここじゃ日常茶飯事だ。ちなみに言うとここの鍵は先程30分だけ開かないようにさせていただいたが、................私は今非常に困っていてね。傷つける相手が必要なのさ。ノルマを達成しないと本部に殺されてしまう。」「さて、君はどうだい?」。(さぁ、どうしましょう。) (1/22 04:32:57)
ダウノット>
足音を聞けば誰が来たのかと、誰だって思い立つことだろう? ……ボクの元に、重要であったり大切であったりする人が来ることはないよ。会うことも同様に不可能だ。カミサマを用いれば可能であるかもしれないが、…その時気分が鎮まるのは、生命活動に危機が及んでいる可能性の方が高いだろうね。( 立ち去るのかと思ったがその様な事はなく、扉へと1度向かった貴女は、また此方へと帰って来た。期待とは違うけれど、好きだった足音は響かない。会うこともない、会いに行くだなんてとんでもない。幾らでも首の振れるないない尽くしは四方を壁で囲まれて、身動きが取れないようだった。座った貴女を見下ろして、また座るような気分にはならず。まるで貴女の物言いは君の心を休ませてあげようとでも言うようで、素直に隣に座って団欒しようかなんて到底思えはしなかった。言葉に素直に甘えない、意地っ張りなものだから。断って、彼女は立ち去ってしまおうとする。言葉と足を止めたのは、───紛れもない、貴女のカミングアウトのせいだ。『 ………………………世間一般的には、それは脅しというんじゃあないのかな。…どうかいと聞かれたところで、ボクは人を殺したり反撃する手段を持ってはいないし、鍵のかけられたこの部屋でキミに口封じとして殺される未来しか思い浮かばないが……態々、時間を制限して聞くくらいだ。…素直に交渉材料として身を差し出せば、多少なりとも得られるものはあるとポジティブに捉えて良いのかな。 』貴女の隣には座らない。壁にとん、と背を凭れかけ、変わらず貴女の姿を見下ろす。Ark、情報を盗んで来た、それらのワードに微かに眉を跳ねさせつつも一通りの話を聞いて。…そうして、心底困ったように深々と溜め息を吐き出した。紙やペンすらなく、在るのは身1つ。その身体ですら上手く戦えるようなものじゃない。態々明かさずとも、傷付けるには容易い身体。それでも、外部にばらされるようなリスクを孕んでまで貴女は態々自身の身の上を口にする。ただの愉快犯、冥土の土産なら笑えない話だが、そこには意味がある筈だ。無くては困る。貴女の求めるものはなんだ?) (1/22 05:03:57)
Pinky@ジェンヌ>
「悲しいことだよ。」(彼女は片膝を抱えてもう片方の足は伸ばすようにして、膝に頭を埋める。)「大切な人を失えば。」「もう二度と、その人の横で物語を紡ぐことはできない。」『 ………………………世間一般的には、それは脅しというんじゃあないのかな。』「ふむ。私はこう言った筈だ。」「"私はArk職員で"」「"私は今誰かを傷つけないと死ぬ状況で"」「"ここの扉を30分間開かないようにした"」「ただ、それだけだ。」(彼女は片膝に頭をうずめたまま、淡々と声を紡ぐ。)「私は君に、何も求めていない。脅しというのは、一方的な欲求にすぎないんだよ。」「わかるかい。」
「────────────私は君を傷つけたいなんて、一言も言っていないのさ。」
(彼女はゆっくりと顔を上にあげて、貴方を見る。彼女は、『苦しそうに笑っていた。』)「人を殺したことはあるかい。」「人の頭蓋を叩き割る感触、人の臓物を貫く感覚、手元で冷えていく死体。」「苦しそうな表情。」(彼女は、バタリと後ろに倒れた。)「私はここで死ぬだろう。だからどうか、そばにいてくれないか。孤独は怖いんだよ。みんな、みんな死んでいくのがもう耐えられないのさ。」(彼女は苦しそうにくつくつと笑いながら、こちらを見下ろす貴方に寂しそうな目で見つめるの。)「もしも私に傷つけられるのが怖いのならば、今すぐに君の前で全裸になって見せたって構わない。だからお願いだ、傍に。─────────傍に、いてくれないか。」 (1/23 04:23:37)
ダウノット>
…………驚いたな。誰かを傷付けないといけない状況で色々と語り出すものだから、…てっきり、酷ければ口封じに殺されてしまうかと思ったんだけどね。望みはしないが、それがベターだろう? ( 早計だろうか。いや、一般的にはこの状況で傷付けない人は少ない筈だ。人気は少なく、緊急時の警報はあるが監視カメラは存在しない。抵抗手段のない相手であり、扉まで閉めて、舞台セッティングは完璧とも言えただろう。その上で、傷付けたい訳ではない、と。容易には信じられそうもない。人間、……死は、恐れるものでしょう。まして、志半ばともなれば尚の事。後ろに倒れるその姿は仰向けだけれど、連想させるものには違いなく、彼女は一寸だけ眉をしかめた。『 ……………猫は親しい人の前では死なずに、何処かで隠れて死ぬと言う。それでも一人では寂しいというのなら、…そのときは、こんな手段を取るんだろうね。……………可哀想に、キミはもっと情に深い人間を選ぶべきだった。 』良い迷惑だと、後に続いてしまいそうだった。目の前で人が殺されて。大切な人は死んでしまって。そうしてまた、目の前で人が殺される姿を見ろと、貴女は告げる。勘弁してくれよ。なら自分を傷付けろと言うほどの正義感はなく、知りうる未来は不改編。目の前で死を見たくなんてないけれど、…貴女の言うことが本当なら、生き延びるために傷付けるのだって苦行でしょう。ゆら、ゆら、と、袖だけが揺れた。『 手は握ってやらないよ。頭を撫でることもない。…ボクに出来るのは、せいぜい貴女の死を看取ることだけだ。遺書を遺し損ねたのなら、伝えたい言葉くらいなら聞くけどね。……物足りなければ、時間の足りる内に他を当たると良い。 』袖から手を出したくはなかった。失くなる瞬間を視覚以外から感じ取りたくもなかった。研究者じゃあ、人体実験をする者も居て、外ではカミサマに殺されている者も居るのにね。動かずに、見詰める瞳は至極冷ややかなものだった。) (1/23 04:55:53)
Pinky@ジェンヌ>
「私は、私は。」「ただ.......................」「誰かのそばに、いたいだけなのさ。誰かを笑わせて、それで、それで。」「なぁ。ダウノットくん。」「君にもし、恋人がいたとしよう。」「想像し難ければ、大切な人だっていい。」「もし君の大切な人がArkから潜入してきたスパイだったとき。君なら、どうする。」(彼女は、ただただ傍に居てくれる貴方に苦しそうに、それでいて物悲しく声を絞り出すんだ。)「心中するだろうか。」「多くのひとは、心中という道を選ぶんだ。Arkの機械的なシステムにノルマ不達成による罰として殺されるよりかは、愛する人を自分の手で殺し、自分も相手の元へ行く。それが、【愛】という最も非効率的な感情が行き着く効率的な最後の道だね。」「それとも、どこか遠くへ逃げてみる?」「誰の目にも届かないところまで行ったら、もしかするとノルマを達成できなくても死なないかもしれない。」(彼女は、最後にこう言った。)「無駄。」「結局何したって死ぬのさ。全部、無駄だったのかなぁ。」「私が変えてきた誰かの人生も、いずれは終わる。そうして、幾星霜の生まれ死にゆく生命達は、結局は何もできずに死んでいく。」「異端の少年(恋人)が悲しむ顔すら、目に浮かばないのさ。」「可笑しくて可笑しくて仕方ないよ、結局私は誰にも悔やまれることなく死んでいく。」「誰にも、涙を流しては貰えない。」「───────────────ッッッッッッッ。」「──────死にたく、ないよ。」 (1/23 05:23:38)
ダウノット>
………………キミの殺した人達も思っただろうね、…死にたくない、と。(円さんが、裏切り者に対して激怒した訳が分かった気がした。分かったというには早すぎるだろうか、……なら、ほんの少しだけ、微かな欠片に指先が触れたような気はしたんだ。裏切り者に殺された人は、まだ生きていたかった筈だ。生きて、大切な人の元に帰って夕御飯を食べたり、一緒に眠ったりして。生きたかった、一緒に居たかった。そんな望みは砕かれて。『………………もしも、大切な人がスパイだったのなら。』『…ボクは、キミは何も悪くないとは言えはしない。事情があったとしても、人を殺し、その人の未来を奪ったことは事実だ。やむを得ない事情があっても、殺す必要はなかったのではないかとボクは思考する。………けれど、心中は、出来ないだろうね。…本気で大切ではないのかな。どうしても未練がちらついてしまう。だから、大切な人が裏切り者という条件下でもう終わりにしたいと云うのなら、……最期まで、側に居るよ。好きなところに出掛けたり、好きなものを食べたりして、……そうして、膝枕をして、頭を撫でながら子守唄でも歌ってあげよう。』『…人は死んでいくものだ。けれどその積み重ねが今に繋がり、後の誰かに託される。カミサマのデータなんて、目に見える例だ。…キミはこれから、ボクには悔やまれず、涙も流されずに死んでいく身だが、……何かしら、そうやって残るものはあるんじゃあないかな。キミの生きた後に、足跡は残されていくものなのだから。……なんて、世界を知らない小娘の戯れ言かもしれないけどね。』人を殺したのでしょう。大切な人にする態度では、それはもしかしたらないのかもしれない。けれど一緒に心中しようとは思えなかった。少しだけなら思えるけれど、それは自身の目的を終えた後で、そんなに待てるわけもない。せめて自分で楽にする?…望むだろうか。自分の大切だと思った人が、誰かの手によって罪から逃がれ、楽になることを。そんな覚悟も無しに裏切りという行為を働くだろうか。どれだけ辛くとも、苦しくとも、なんてことないふりをして。………それに上手く寄り添えなかったから、死んでしまったのに。 『…人は死んでいくものだ。けれどその積み重ねが今に繋がり、後の誰かに託される。カミサマのデータなんて、目に見える例だ。…キミはこれから、ボクには悔やまれず、涙も流されずに死んでいく身だが、……何かしら、そうやって残るものはあるんじゃあないかな。キミの生きた後に、足跡は残されていくものなのだから。……なんて、世界を知らない小娘の戯れ言かもしれないけどね。』人を殺したのでしょう。大切な人にする態度では、それはもしかしたらないのかもしれない。けれど一緒に心中しようとは思えなかった。少しだけなら思えるけれど、それは自身の目的を終えた後で、そんなに待てるわけもない。せめて自分で楽にする?…望むだろうか。自分の大切だと思った人が、誰かの手によって罪から逃がれ、楽になることを。そんな覚悟も無しに裏切りという行為を働くだろうか。どれだけ辛くとも、苦しくとも、なんてことないふりをして。………それに上手く寄り添えなかったから、死んでしまったのに。 満19歳。知識の発達も、外の常識を知ったのも遅く、知っていることは限りある。そんな子の持論は、冥土の土産には随分と軽いことだろう。けれど全ての問いに答えたのは、せめてもの手向けに近かった。) (1/23 05:59:54)
Pinky@ジェンヌ>
「君に何がわかるというのだろうか。」「死にたくないという人を殺すことが、なんの苦しみも伴わないものだと思っているのなら、きみは今すぐにArkに寝返るべきだ。」(彼女は、曇天を貫くように目を見開き、そして言葉を紡ぐの。)「死にたくない人を殺したからといって、私は死にたくないと言う権利を失うわけではないよ。それは君のエゴにすぎない。」「誰だって死にたくないものさ。」(君のエゴを押し付けられたまま、死にたくはないという言葉は飲み込んだ。)「だけど、ありがとう。君は優しいな。」「そう。」「『あと、一歩だったのに。』」(彼女は、唐突に跳ねるように立ち上がった。)(それから、勢いよく貴方に向かってあるきだす。)(カツン、カツン。)「ひじょぉぉおおおうに優しいね、君は。ありがとう、その優しさに救われた。だから、あわよくば私が生きた痕跡を君に残そうと思ってね。」(彼女はもう、"苦しそうに笑ってなんかいない"。)(彼女は君を壁まで追い詰めれば、そのまま勢いよく君を押し倒そうとするだろう。)「とびっきり、濃いのを。君にあげよう。」 (1/23 17:21:35)
ダウノット>
言ったろう。世界を知らない小娘の戯れ言かもしれない、とね。なんの苦しみも伴わないとも、死にたいと口にするなとキミに告げた覚えもない。(問い掛けに答えればこれだ。妙な親切心なんて働かせるようなものでないと自分自身に心底呆れた。望んだような答えが聞きたいのなら、相手として物足りないのなら他所を当たれとだって先に告げている。それでも此所に留まり、聞いたのはキミ自身の選択だろうに。起き上がった姿に、不穏な言葉に驚くような事はなかった。嗚呼、嫌だなと黒い靄が胸を満たし、少しだけ無駄な足掻きをした後、ぐるりと回る視界。地面は冷えきり、あまりにも堅い。曇天をバックに貴女の顔だけが見える。『…………押し倒しておいてよく言うよ。…看取られるだけじゃ物足りなくでもなったかい、それとも、端からこうするつもりだったのか……どちらにしたって、ろくなものでない。』身動げば真っ白な髪飾りが揺れ、地面と触れ合った花は汚れる。今更汚れていたって、気にするような人も、仮に助けてと叫んだところで……。息を吸い込む。自分の心臓の音がよく聞こえる気がした。外とは隔離され、二人きりのこの場所で。『…………要らないと言ったら?』 (1/23 18:49:35)
Pinky@ジェンヌ>
『…………押し倒しておいてよく言うよ。…看取られるだけじゃ物足りなくでもなったかい、それとも、端からこうするつもりだったのか……どちらにしたって、ろくなものでない。』「.................................................───────────────ふふふ。」「.....................どっちだと思う?」(彼女は、無邪気な少女のように。)(『嗤っているの。』)「少し、ゲームをしようじゃぁないか。」(彼女はくつくつと笑いながら、貴方の体に全体重をかけて、貴方が容易には彼女から逃れられないように。蜘蛛の巣に捉えるかのように、蛇が獲物を捕らえるかのように、手や足を絡ませてさ。)「私は、"嘘を吐いた。"」 (ぬるり、ぬるり、どろ、どろろろろろろ。)(はぁァァァ。)(彼女の甘い息が、貴方の口や鼻に当たっては君の体に侵入する。まるで、毒のように、貴方の体の自由度をどんどんと縛っていく。)「なぁ、どれだと思う?」「ダウノットちゃん。」「私がついた嘘を、当ててみな。」「そしたら、"何もしないでいてあげる。"」(笑う、嗤う、哂う、嘲笑う。微笑する彼女は、まるで女神のように優しい顔をして、貴方の関節を全く動かないようにしめている。)「うふふふふ、うふふふふふふふふ。」「ねぇ、楽しいね。」 (1/24 01:22:59)
ダウノット>
っ………………よく分からないな。分かったことなんざ大してないし、こんな一時の付き合いでキミの事が分かるわけでもないのだろうけれど。( 息を吸い込んで、………そして、声は上げずに、静かに息を吐き出した。もしかしたら気付いてくれるかもしれないって、思わなかった訳じゃない。ただ、もしも助けを求めた人が怪我をしてしまったとしたら、その責任を終えるほどちゃんとはしていないし、誰かの大切な人を傷付けたという事実はひどく重いもので、受け止めたいようなものではなかった。…そんな意地を張って死んでしまったら、笑えるようなものじゃないけれど。少しの身動ぎも許されずに、べたべたと触れられる身体がひどく不快だった。甘い吐息は食中植物が発するもののように感じる。外と内から、貴女に侵食されるようで気味が悪い。『 ……………嗚呼、嫌だな、キミ。 』思考の癖、口元に手を持っていけないなんて細やかなことが落ち着かず、こうも不快だなんて思わなかった。嘘。それは1つとは明言されていないものの、当てる数だって全てとは言われてはいない。なにもしないの対象も、自分であるのか、他の職員には、であるのか。さてそもそもとして、なにもしないというのが嘘であった場合は?考えればキリがなく、仮に当てたとしても守る義理は貴女には無い。破ったら死ぬわけでもないのだから。記憶力には自信があった。話したことをまるで覚えていない訳ではない。けれど、嘘か、言葉足らずか、疑い出せばあまりにもキリがない。噛み締めた口内に僅かに鉄の味が滲む。お人形遊びのお人形になったような、どちらにせよ、拒否権はない。『 ………………ボクが当てようとする嘘は1つだけだ。……キミは、〝今誰かを傷付けないと死ぬ状況ではない。〟……傷付ける過程で抵抗され、殺してしまうことはあるのだろうね。けれどキミは、やけに殺した経験が多そうで、傷付けることに関しては触れていなかった。……必要であるのが傷付けることであるのなら、まだそこで踏み止まっていたのなら、……キミは、こんなことをしないんじゃないかい。 』精神的に傷付けないと耐えられずに自殺してしまうというのなら知ったことではないが、殺したことはあるか、と、それがどんな風であったかと、求めるのが傷付ける人であるわりに、発する言葉は殺人鬼のそれだった。当たっているかどうか、当たったところで身の安全が保証されるかは大きな博打だ。一方的に貴女の情報を持たされているのだから。) (1/29 04:14:19)
ジェンヌ>
(どろり、どろり)「よくわからない?」「いいね、正直なのはいいことだよ。」「ただ。」(くすり、またも微笑。)「ポーカーにおいて、正直でいることは悪手だ。」「相手の腹の裏の裏を読み合うのが、ベーシックなゲームのやり方だよ。」(くす、くすり。ふふふふふ。)「怖いかい?」「それとも、逃げたい?」「『わかるよ。』」「私も私を殺そうとする強者にあったときは、肝を冷やしながら必死に交渉したものさ。」「一刻も早く逃れたい、一刻も早くこの恐怖から逃げ出したい、そんな感情は誰にでもあるものさ。」(彼女は貴方の息を鼻から吸い込んで、貴方の呼吸器に彼女の息を送り込んでさ。ほら、まるでこんなの。)(関節キッスをしているよう。)(お互いの体に入り込んだお互いの吐息は、やがて体を巡り巡って貴方の体を満たしていくの。)(そんなことを考えてか考えずか、彼女は顔を赤らめながら貴方の問に答えるのさ。)「君の答えは半分正解、半分不正解だ。」「私がついた嘘は全部で三つ。」(さぁ、ショーダウンしよっか。)「──────────一つ。」「私はArk職員なんかじゃあない。れっきとしたアルマデル職員だ。よって私は今誰かを傷つける必要もければ殺す必要もない。」(うふふふ。)「────────二つ。ここの扉は、"最初っから空いたまんまだ"。」「さっきからずっと、しまってなんかいない。私が鳴らした鍵の音は、金属音を鳴らしただけだ。」(ふふふふふふふふ。)「三つめ。──────.........................私は君が正解したとしても、君になにもしないつもりなんかさらさらないよ。」(こちらの手札はフルハウス。君の手札はツーペア。残念ながら。) 「"君の負けだ"。この問題は完答でね。誠に遺憾ではあるけれど、君にはペナルティをあたえなくては。」「ふふふ。」(彼女は、また『嗤った。』その瞬間、貴方のうなじに鋭い痛みが、それもとびっきりのが走るだろうね。遅れて貴方が状況を理解した頃には、もう遅い。) (彼女は、貴方のうなじに噛み付いて、離さないの。) (ほら、『貴方にはとびっきり濃い噛み跡を』。徐々に貴方の首筋には、血が伝う。じゅわり、じゅわり、ぐちゅぐちゅり。)(そして、彼女は貴方が【涙を流す】まで離さないのさ。)(うふふふふ。) (1/29 05:18:00)
ダウノット>
……………………始めに明言したまえよ。完答式である、とね、指定されなかったルールにボクが従う道理はない ( 元より、こんなクイズに答えないといけない理由もないのだけど。それはただの負け惜しみで、構わずに始めから出ていくべきだった、なんて苛立ちだとか、やっぱり無いんじゃないかって呆れだとか、そんな想いが詰まっていた。もしも遺言がこんなものであったのなら、全く、最低な幕引きだった。『 ッ"ッ"~~~~"!!!!!! 』いたい。イタイ。痛い。注射の針とも、刃物とも、違った痛みが皮膚の間を割って入る。痛みが度を越して熱いになっても、割り入った貴女の歯や、入り込む空気が冷えきっていて。異物が入り込んでいる、まざまざと感じられるその感覚が気持ち悪くって、痛みの中でぐぢゅぐぢゅに混ざりあって。ひどく、ひどく、気持ち悪くって。自覚もなしに身体が暴れる。生存本能。けれどちっとも敵いやしない。ほんのちょっとだけ腰が地面からさようならをして、それでおしまい。噛み締めた唇からも血が滲む。滲んで溢れた嗚咽が耳に届いて、妙に正気に慣れる気がした。辛うじて、焼ききれそうな頭の回路を引き留めて、いるような気がしただけで、気のせいかもしれないけど。苦痛に顔が歪んで、それでも涙は流れなかった。採血には慣れているから。泣いてもどうにもならないことを知っているから。等の昔に、涙は枯れ果ててしまっていたみたいだった。) (1/29 05:53:09)
ジェンヌ>
(がっっっっっっっ。)(ばり、ぐちゅ、ぐちゅ、ぬちゅ、じゅる、ずるり、ぐちゃぁぁぁぁぁぁ。)(考えうる限りの痛みを、貴方に与えてさ。やがて貴方が涙を流さなさそうなのを見越せば、死ぬか死なないかぎりぎりのところ。本当に、貴方の意識が曖昧になるところで視界がぼやけ出すところで、血まみれになった唇を貴方のうなじから離すのよ。)「ふぅぅぅぅ。」(ごくり。)「ぁぁぁああ。」「おいし。」(彼女は庭園で体を起こせば、色とりどりの赤青緑、花々のなか、恍惚に顔を赤らめながら、血に頬を染めるの。)「ねぇ。」「見えるかい。」「"これ"。」(彼女は貴方に背を向ければ、すこし後ろ髪をかきあげて。彼女のうなじには、貴方のうなじについたものとよぉおぉおおおく似た。"噛み跡"があった。血は流れていない。ただ、そこに歯が噛み付いたであろうことがよくわかるほどに、肉が口型にえぐられている。)「私も恋人をひどく怒らせてしまったことがあってね。あまりにも面白いものだから煽ってやったら、ちょっぴり濃い目のキスマークを付けられてしまったんだよ。」(彼女は傷跡を貴方に見せれば、そのまま膝立ちになって、意識が混濁とした貴方に、まるで"王子様"のように語りかけるの。)「いやはや、まあ要するにこの噛み跡の意味は。」「"貴方は私のもの"、だ。」「アルマデル第8支部13番小隊隊長、ジェンヌだ。私のことは気軽にジェンヌ、と呼んでくれたまえよ。」(王子様のすることはなにかって?そんなの、決まってるでしょう。)(貴方の唇に、血のリップクリームで染めた彼女の唇で。)("誓いのキス"を。)「じゃあね、ダウちゃん。"またね"。」(それだけ、言い残せば。彼女はサラリと立ち上がり、携帯電話を取り出す。) 『ああもしもし。医療班かい。ああ、私だ。たった今、植物園で傷を負ったダウノット・リーグットを保護した。おそらくArk職員の手によるものと思われる。記憶の混濁がみられ、私のことをArk職員だと思いこんでいるようだ。ああ。頼むよ、至急応援を。───────ブツン。』(────────────くふふっ。)【〆】 (1/29 06:16:44)