ハリィ&ナラク

敗北@ハリィ> 
『……あーあ、何死んでんだよアイツ。』食堂のど真ん中で、空になった缶や瓶を散乱させながら、明らかに荒れていると目に見える様相で。モーセは海を割ったが、彼女は憩いの場である空間を割った。昼時には職員達で賑わうこの場所も、今や台風の目のようになっていて。彼女の周り以外でという前置きがついていた。その理由は口にしている通りのものだ。仲間として、パートナーとして。一緒にやってきた人が落命した。それがカミサマなら許せる。お互いにお互いを殺しに行っているのであるから、向こうに黙って死んでいろと言い出すのはお門違いだろう。しかし、しかし、だ。アーク。つまるところアルマデルに潜む裏切り者。彼らに殺害されるのは納得いかない。『なあ。誰か居ねーのかよ。僕ァ誰と遊んだらいいんだ。08小隊(ウチ)のブサイクにでも会いにいけってか。な、あ。ほら。こういう暇な日に……構ってくれるのはお前だけだったんだぜ。』誰か来いよ。と酩酊した頭で、裏返った声で怒鳴る。それは今にも泣きそうで、今にも崩れかけだ。注目を惹く材料にくらいはなることだろう。   (1/22 18:58:44)


メもり@ナラク> 
「………」(なんだろうアレ。食事でも取ろうと思い食堂にやってくれば少し騒がしいしなんだか人の集まり方がおかしかった、1人を避けて賑わってる。問題の1人、その女性の周りは空の缶や瓶…お酒というやつだろうか?それが散乱していてなんだか荒れている。なんだか関わりたくない、そんな状態の女性と実際関わりたくない人達が避けて輪っかみたいな集まり方になってるらしい。)(入口で数分程その光景を眺め続けた後、とりあえず食事を取りに行きそれから席を取りに行こう。)「……前、失礼しますね」(選んだ席は件の女性の目の前の席。こういうのは普通は避けるべきなんだろうけど、この人がどうしてこんなに荒れてるのか気になってしまった彼女は話しかける事にした。周りからヒソヒソと声が聞こえ始めるが気にしない)「…随分と荒れていますけど、なにかあったんですか?」   (1/22 19:40:18)


敗北@ハリィ> 
『……い~い質問だァ。僕の仲間がな……死んじまったんだ。同じ小隊って言うだけじゃあない。パートナーっていうのか、戦友っていうのか。そんな女(ひと)が。それも……多分裏切り者に、だ。』酒のせいもあるだろう。前に座った彼女のスペースを缶やゴミを手で薙ぎ払って床に捨てて荒っぽく作れば、楽しいのか悲しいのかも分からないようなへらへらとした笑いを繰り返しながら何があったのかを短く口にする。荒れている理由はそう理解に及ばないものでもないだろう。知りもしない人が一人死ぬことなど統計上の話だ。不憫に思えてもせいぜいがそこまで。一々心の奥底に根ざした悲憤はないし、別に気にするかどうかは自由だ。気にしないで振舞っていても責められる道理はあるまい。しかし、自分の身の回りの大事な人間の場合は違うのが人間だ。同じ太さの針も、目を穿つのと臀を穿つのでは痛みが違うように。いくらでも見てきたはずの、同じ死にも耐えきれぬ怒りや喪失があるのは有り得ぬ話ではない。『なあ、アンタには、仲良い友達はいるかい。亡くしたくないような人は、隣にいるのかい。』   (1/22 19:58:05)


メもり@ナラク> 
「……それは」(それは別に珍しくないことだった、人が死んだ。このアルマデルじゃ本当にありきたりな事が理由だった、違うとすれば死んだ原因だろうか、カミサマにではなく、裏切り者に。ガラガラ、がちゃんと缶が落ちて起こす騒がしい音でさらに注目が集まる中少女は驚き、そしてどうとも表現出来ない、強いて言えば悲しげな顔をする。ただ本当に悲しく思っている訳では無い、その女性にとってはこんな風に荒れてしまう程大切な人でも少女にとっては他人だから。) 「……」(『なあ、アンタには、仲良い友達はいるかい。亡くしたくないような人は、隣にいるのかい。』その問いに少女は何も答えず、ただずっと悩んでいる。その問いが耳に届いて最初に思い浮かんだの同じ小隊の研究員達、それから私に良く話しかけてくれるある男性。それから「先生」。……けど)「……分からないです、でも多分、いないです」(どれ程悩んだか、その果てに口から出たのはとても小さく、囁くような声。大切だとは思う、思うがそれは「同じ小隊の仲間たから」「良く関わるから」「学んでいる途中だから」そんな理由だ。女性の言うようなパートナーや戦友、友達と呼べる人は自分には一人もいないだろう、それらと呼べない人を亡くしたくない人と言えるのかが、彼女には分からなかった。)   (1/22 20:24:50)


敗北@ハリィ> 
『……そいつはいい心がけかもな。敵も味方もつかねぇなら、最初から誰も居なけりゃいい。ある意味でそいつは正しいだろうさ。』どちらにせよ、大量に人が死ぬのは変わらない。それが誰かに殺されたのであれ、自分からであれ。だから、突き詰めたら大事な人がいないというのも大事なことかもしれない。それを責めたりすることはないけれど、彼女はそれを悪い、と思っていそうだったから。軽く撫でてやった。触れさせる手が少し冷たいのは、冷えた缶の結露が着いたからだけではない。『時に、アンタ何やってこんな所転がり込んだんだい。言っちゃ悪いが、怪しさ満点の施設で働けって言われてはいそうですか構いませんって答える。そうなるからには理由が少しくらいはあるだろ。』次に、君は何が罪だと思うんだと問いを投げかける。これではまるで面接のようだが、酒飲みの会話などこんなものだ。『脈絡がねぇのは許してくれ。僕も少しは寂しいんだ。人間、なんだかんだ人間の傍に行きたくなるもんだろ。だから、アンタのことを聞いてみたい。』空の星のように、近くに見えても繋がらないものだ。そして、少し寂しいものだ。   (1/22 20:38:35)


メもり@ナラク> 
「ん……」(少し冷たい手が少女の頭を撫でる、突然の事で少し驚き目を瞑ってしまう。びっくりしたけどちょっと擽ったくて心地良い)「…正しい、確かにそうかもですね」(「ある意味でそいつは正しいだろうさ。」ここで生きてると簡単に人が死んでお別れをする。それは自分も例外じゃない、死んだら悲しい、そうなるなら誰とも深い関わりを作らないのは正しい選択だと思う。そう考えるとちょっとスッキリとした、悩んでいた顔も元の表情に戻る)「……私は外から来たんじゃないです、最初からここにいました…私はここで生まれたんです、[特異点]って聞いた事ありますか?」(脈絡もなく投げられた次の問い。ここにいる理由、罪を問われる。それに対して返ってきた答えは全く予想してない物だろうか、そもそも人ではない、なにか罪を犯してここにいる訳では無い)   (1/22 21:10:52)


敗北@ハリィ> 
『要は大事な人が居ねーってのはそんな大事(おおごと)のように考えなくたってもいいのさ。僕が言ってるのもなんだが、誰かとべったり仲良くするだけが仲良くする方法じゃない。時には、相手の情けに自分が返せるものがないかもと分かれば、距離を置いておくのだって友情だろ。セックスだけが夫婦生活じゃねー。』自分が貰うものと相手に返せるもの。どちらかに偏るから誰かを傷つけるなら、そもそも最初に贈り物を渡さないことだって友情だと思っていいんだと付け加える。これはまあ、あまり真に受けて、それこそ彼女の人間関係に変化をきたしても嫌だなあ。と思うからで。『……ああ、なんだ。アンタその手のか。まあカミサマも人間も、日本語話して一緒に飯食ってりゃさして違いもあるめぇよ。世の中、色んな種類のヤツらがいたら面白いっつって神様から作られたんだ。んじゃ何。小隊の中じゃあバリバリの武闘派かい?』随分気持ちが晴れた……とは言わないが、話しているのは気が紛れてよかった。段々頭が定まってくると、ゴミやら缶やらを整理し、片付けながら口を聞くようになって。『ピーカブースタイルのインファイター、ボコスカ殴り合う……ようには見えんが。』   (1/22 21:26:48)


メもり@ナラク> 
「距離を置くのも…なるほど」(誰かと深く関わった事が無く、そもそも生まれが特殊な彼女はそういった事には少し疎かったから、女性の言う事は勉強になる。大切な人がいない事に悩み良くない事だと思っていたが女性のおかげでその考えも少し変わってきた。)「ええ、その手の、です。…そうですね、こうして一緒に過ごしているとカミサマと人間なんて些細な違いに感じますね。んー…私はそこまで武闘派では…ない?かもです、能力もないですし。でも力には多少自信はありますね。…ん、こんな事簡単に出来るくらいには」(最初に比べて落ち着いた顔になったように感じる女性はゴミとか缶を片付けながら私の戦い方に聞いてくる、しかし私は大きな任務はまだ行っていないぺーぺーの新人なのだ、訓練はちゃんとやってるが実践とは別物だ。訓練時の記憶を思い返すがそこまで武闘派には感じない…と思ってる。とりあえず力には自信アリと答え分かりやすい目安として、彼女が片付ける缶の中からスチールの物を1つ手に取れば片手でぐしゃ、と縦に潰してみせる)「基本的には素手ですよ、決まった武器を使ったりはしないです」   (1/22 22:19:36)


敗北@ハリィ> 
『へぇ……。ゴミ屋が食いっぱぐれるね、アンタみたいのがいたら。じゃあ、なんかあったらそのお力お借りしようかねぇ。僕はあくまで技術屋さんだから、殴り合うってのはちょいしんどい。』一息つくと、まるでサンタクロースのようにゴミやら空き缶やらを詰めたポリ袋を背負い、立ち上がる。敵討ちを。落とし前を。元気が出た代わりに湧いてきた怒りを彼女に見せぬように。背負わせぬように、愉快な酔っ払いのまま席を立とう。『今回は借りを作っちまったからな。代わりに、あー……新居とは行かねぇだろう。部屋のトラブルがなんかありゃあいつも呼んでくれ。』不器用な礼だと自分でも思う。メカニックはメカニックでも、建築関係のそれだ。多分特異点の彼女には、あまり恩返しはできないだろう。だから、無理やりにこじつけておいて。『僕はハリィ・バンホーテン。元は建築屋だ。ヨロシク。』んじゃまた。と笑顔で小さく手を振るのだ。   (1/22 22:35:26)


メもり@ナラク> 
「……ふふ、ならその人達がそうならないように気をつけないとですね。ええ、一緒に仕事をする事があったら頼ってください。」(クスクス、彼女の冗談に楽しげに笑いながら大きなポリ袋片手に立ち上がり立ち去る彼女に笑顔で、小さく手を振って見送る)「じゃあ、何かトラブルが起きて困ったら、その時にお願いしに行きますね。」(その不器用な礼に少女は素直に、そして笑顔でそう返す。貴女の怒りには気付かないまま。)「私はナラクです、第6小隊に所属してます。ええ、よろしくハリィさん、また会いましょう。」   (1/22 22:51:06)