炭酸@ヒメサマ>
(往古、人は富を蓄えることに悦楽を憶える。)(人は、社会性を持つが故、権力という甘美な響に尾を振る。)(権力は目を曇らせ、真実を隠し、驕りを産む。)(愚者は、驕りより産まれる。)(愚かとは、即ち穢れ。)(どう足掻こうとも、その先に繋がる物に美徳は含まれず──────)(涅槃に至る道には、必ず捨てさるべしとある、煩悩である。)(とある愚者は、それが酷く羨ましく映ったりしたのだ。おかしな事に。)(────────思い馳せる、彼方の伝説。)(記憶ではなく、〝伝説〟を。)(目を閉じ、遠い昔のように想起する。)(アルマデル第8支部、第4小隊管轄、管理下カミサマ収容室某所。)(特殊合金の重厚な扉は、許可を得た物が持つカードキーによって開放される。)(かつて、この国旧日本古来に伝わる文献では、姫君と見舞いをするにも、男は通い詰め、ようやく謁見の許可を得るのだと。)(この扉の向こうに、〝その姫〟がいるのならば、あなたはまさにいま、その歴史をなぞる事だろう。)(そこは何にもが無かった。)(目に痛いくらいのホワイトボックス。)(1面白色の大きな、大きな大きな部屋。それはその奥に鎮座する、〝巨姫〟のお誂え故に。)「───────あらあ。」(凡そ、座せどもその丈は2mは余裕をもって超えるだろう。)(立てばきっと5mはくだらない。)(十二一重の、何重の着物が部屋の半分を侵食するように拡がり、)(そして姫は、ゆっくりと閉じていた目を来訪者に向けた。)「あなたは、新顔さんだわあぁ……………………」「お初にお目にかかるわぁ、小さき人の娘」(その姫、光り輝きて)「して───────」(あな美しう顏を向け)「ご用件を、伺いましょうか──────?」(ㅤいㅤとㅤ美ㅤしㅤうㅤてㅤいㅤたㅤりㅤ) (1/24 01:06:02)
敗北@布瑠部 藍>
『要件は___なかったら怒られるの。』思っていたよりも数段の高さ、数段の大きさだな、とまず最初に思った。大仏を見に行ったことがあったが、そんな感じだ。あんな美しい人相を彫るなんて……と感動できるのは教養があるような人限定で。まずは大きいなあ、がは最優先に来るだろう。彼女に要件を問われ、遊びに来ただけだという意で答える。少なくとも仕事で来た訳では無い趣味の延長だが、アルマデルでの勤務も長い。彼女についての資料の類に目を通していない訳でもないから一つ……聞いてみたいこと自体ならあった。『なんて、冗談。私はね……少し考えたんだ。第三支部の管理区域やら何やらが滅ぶだの、ルクレルク人がどうこうだの。そんな"""他の奴らが考えたらいいこと""" はどうでも良くて。君だよ、君。君の成り立ちを、君の物語を。君が見てきた印象的なエピソードを知りたいんだ。』布瑠部 藍は、短絡的であった。思考することには興味をもてず、馬鹿でいようと考えている。しかし、それでも君のことを知りたいという。その背景は無論____『だってほら、君とお友達になれたら、色々楽しいことをしれそうだし。』歴史の本に興味を持つ。それくらいの気持ち (1/24 01:32:13)
炭酸@ヒメサマ>
『要件は___なかったら怒られるの。』(見上げる彼女は、悪戯っぽくそう云った。)【A.その輝かん威光とは〝背光〟と後に伝えられた。】【A.大仏のその尊みと素晴らしさに人々は感涙を流す故に、後に伝えられた仏様は大仏で多く遺された。見あげんばかりの巨体は、伝説を造り由来する。】(それを聞いた姫君は、コロコロと笑うのみ、何も応えず─────)(数秒の沈黙の隙間に、あなたは姫君を大仏様と結びつける。)(────────)『なんて、冗談。私はね……少し考えたんだ。第三支部の管理区域やら何やらが滅ぶだの、ルクレルク人がどうこうだの。そんな"""他の奴らが考えたらいいこと""" はどうでも良くて。君だよ、君。君の成り立ちを、君の物語を。君が見てきた印象的なエピソードを知りたいんだ。』「あらあら、まあまあ────────」『だってほら、君とお友達になれたら、色々楽しいことをしれそうだし。』(カチリ───────────)(部屋の片隅に、大事そうに置かれた和時計が鳴る。)(純粋さは特に危うく、しかし姫君の目には、犯し難い童の素直さに映った。)(歴史を重ねる毎に、人というのは古い歴史の墨は掠れていく。)(童心を失えば、人間は物事を信じられなくなってしまうのだ。)(それは原点を見失った、宙ずりの心もとなさ。)(物事を信じようにも、量るものさしの目は掠れてしまっているが為。)(疑うしかないのだと。)(即ち、それは穢れ。)(穢土に根付く、虚しい輪の一個。)(どうやら───────)「うふぅ」(あなたはその輪の外にいるらしい。)「……………………………明日、あなたの命が鼓動しているとも知れないのに。」「わたしは、あなたを置いて、消えてしまうかもしれないのに。」(でも、と置く。)「あな、分かれり。さる事はきみならばすでに承知の上ならむかし。」「…………………………………………………」「………………………刹那を生きるあなたへ。望むなら、私はあなたの良き隣人となりましょう。」「歴史を紡ぐ手は、多い方がいい──────」 (1/24 01:58:45)
敗北@布瑠部 藍>
『……いつ死ぬかとかさ、止めない。』それはふと、友人として出た言葉だった。彼女は悲しいんだろう。愛(かな)しいんだろう。みんなみんな置き去りにして、歴史の一部になったんだろう。それをどう哲学的な言葉や、どう彼女を傷つけない言葉で伝えようとか。そんな深遠なる考えなんて要らないだろうな、と思った。辞めないかい。寿命やら何やらを考えて、置き去りにするしないなんてやめないかい。だって____『遊びに来たり、遊びに行く度に生きるの死ぬのなんて考えてたら、人生損するよ。何が損かって……。多分、姫様が人間と友達でいいのかを、私が居なくなってから悩む時間で、映画一本くらい見られるよ。じゃあ、悲しむよりは映画見た方が良くない。』その時間、楽しいことを幾らだってやれない?ときょとん、と目を丸くするのだ。悩みもなければつらさも無いような人間だから、バカみたいなことをやってここまでもつれ込んだが、しかし、災い転じて福となす。悪意も善意もさして変わらぬ表裏一体なら、反面ではそれがたまには善性を向いて。『なの、で。』『映画見ながら色々悩もうよ。クソ映画から面白い映画まで。私ビデオ屋のプレミアムサービス入ってるからたくさん持ってこれるし。』テレビをどうするのかは、まだ想定に入れていないまま話していく。『そうしたらお姫様すごいでしょ。だって、悩む時間のうちにクソ映画が過ぎ去って耐えきれたって思えるし、面白い映画なら苦悩も忘れてる。』『歴史上いた?こんな天才は。』向けたのは、無表情のピースサイン。 (1/24 02:23:55)
炭酸@ヒメサマ>
(小さな隣人は、純朴な優しさを見せてくれた。)(虚しい輪の外の考えだ。楽しい事を楽しめれば、きっと他のことだって見方が変わる。)(やっぱりそうなんだ。〝さる事はきみならばすでに承知の上ならむかし(そんなことは、貴方ならばとっくに分かっていたのでしょう)〟)(ならば、求めるのはその先の、もっと先の楽しいことを。)(描くのならば、雨より、虹を。)(辛い鬱憤よりもふかふかの布団を。)(嫌な事は全部映画でも一緒に見て、感動を分かちあって、誰がかっこよかっただとか、どのシーンが好きだったとか、あそこで泣いたとか、そういう事を話そう。)(あなたは言った。)(それが、〝あなたの歴史〟なんだね。)「…………………………素敵ねぇ。」「……………………不思議ねえ。」「夜の紳士はあの和時計を置いて言ってくれたわぁ。」「人間を癒したいカラクリ人形は私に詩を詠ってくださったの。とっても面白いのよ。」「昼の紳士は、私に時の偉大さを説いてくれたわ。」「あなたは、きっと私に、楽しい時間をくれるのね。」(皆が皆、)(私に素敵な贈り物をくれる。)(それは、目先の欲望が混じった贈り物ではない。)(求婚を求めた、あの男たちとも違う。)(羽衣を隠した人間たちとも違う。)(白鳥ではなく、乙女を求めた人間とも違う。)(愛を、)(慈しみを、)(投げかけてくれるのです。)【わたしは迷える羊の子、愛を求めます。】「………………………でも、いいのかしらぁ。」「ごめんなさい、私ってば、お友達なんて作ったことが無いものですから………………」「それに、急なお話でしたし…………………」「あなたは、それで、いいの?」 (1/24 02:43:29)
敗北@布瑠部 藍>
『……もちろん。楽しい代わりに、大変なことは沢山あるけど。まずモニターどうしよ。まあモニター代は……避難した区域からパクってきますか。私の能力はお金には困らないし。』口ぶりとは裏腹に、窃盗をする気はさらさらない。盗むという事は良くないことだ。しかし、自分の能力は犬のクローン体を生成し戦わせるものだが、副次的な効果にその所持品もコピーする。ならば例えば高価な時計だとかを咥えたりすれば増加させることも出来る。クローン体を消せる訳ではないのが最大の欠点であり_____命に興味が無いゆえの、最大の罪課の象徴だが_____逆に物も消えないのだから文句もなかった。『逆に何か悪いの。自分がバケモノだからっていうなら、私犬屋をやってた時に、安上がりさせようとして犬に犬食わせたり、死骸をゲンゴロウとかに食べさせてたら、それがバレて廃業。親の金を盗んで地元に入れなくなったからここに来たし、形がちょっと違うくらいで……そんなに変わらなくない。』『人は中身だよ、過去や性質?はどうでもいい。私はね、私が面白いなって思える人が好き。』 (1/24 03:07:05)