木靴下@カフカ>
(──────────。)(厚いガラスの向こう側で悠々と泳ぐ魚を目で追う。水槽内部を綺麗に保つために稼働するモーター音が広い空間に響き渡って、心地よくて。)(カフカが訪れたのは、そこに4番小隊の隊員が一人いるからか、単純に産まれる前の状況に近しいから好ましいのか。)(青い水槽の光に照らされて、より一層青く染まった髪色と、透き通ったビー玉の瞳。人外であることを象徴するような艶めく黒の尻尾に燃え上がる青い炎。その石膏のような顔で微笑むでもなく、顰めるでもなく、──────不動。そのままに、貴方の姿をその瞳に映した。)「──────────やぁ、礼。」「どうしたのかな、こんなところで。」(四番小隊、〝過負荷(カフカ)〟小隊長。)(貴方の上司に当たる彼は、貴方を見て、普段は自分から行わない挨拶を態々してくれるだろう。) (1/25 17:57:51)
圧縮@八月朔日礼>
ぼんやりと水槽の中にいる生命体を見つめている。どうやら先日おすすめされていたのを思い出したらしく立ち寄ったようだ。……とはいえ、音楽以外に特段興味のない人間である為かこんなものかという感情しか沸かずため息をつく「まぁ……でも、好きな人は好きになるような場所、か。……おや?」仕方がないとそのままあとにしようかと向き直したところでカフカと出会う「……どうも。ここにいるのはおすすめされたからやってきただけなので特別な用事とかはない」淡々と答えれば思い出したように隊長はどうしたのかと添えた>カフカさん (1/25 18:10:18)
木靴下@カフカ>
「────────────────ぼく?」(問いの返答は酷く淡白なものであった。)(その会話が弾んでくれたのならそれはそれで良かったのだが、どうやらここは貴方の気持ちを揺さぶるようなものはないようで。)(ほんの少しだけ、残念だと思ったのも束の間。話題の先は貴方から自分へと返ってきた。)「…ここにね、小隊の子が一人いるんだ。」「ついでと言っちゃああれかもしれないけれど、ぼくはあんまり長居はできないからね。時折こうして会いに来るんだよ。」(カフカは四本しかない手の指を動かして、「このくらいかな」って、その小隊の子が自分よりも少し高い身長であると貴方に伝えるだろう。)「気が向いたら会いに行ってみるといいよ。彼女は水槽の中から出てこれないから。」(4番小隊はとにかく癖があって、いろんな姿性質の奴らが揃っている。一般的な人間の貴方でさえ、彼らと混ざっていたら異常だと思えてしまうほどには。)「礼は最近どうだい。…何か、楽しみは見つけられた?」(話題の先は再び貴方に。) (1/25 18:27:26)
圧縮@八月朔日礼>
「……ああ、俺がここに散歩に来ているように何かあるのかと」もし仕事の呼び出しで探しに来ていたのならと思いながら問の答えを待つ。が、その答えにほう……と軽く返事をしてから「ここにも小隊の方がいたのか。……まぁ、挨拶はもとよりするつもりだからその際にはぜひ」と姿も知らぬ彼女について軽く思いを馳せてからちらりと水槽を見る。面白みはともかく、立ち寄る理由ができたなとぼんやりと考えていると問いが帰ってきた。はて、楽しみか……「それについては何も。……仕事があれば俺はそれいい」そう答えればこの間の待機命令も少し不服だったと添える。こんな個性的な小隊でただの人間、力不足なのはわかるが待機と命じられるとみじんこ程度の申し訳無さも芽生えるからであろう>カフカさん (1/25 18:44:59)
木靴下@カフカ>
(ビー玉の澄んだ瞳は何かを思考するようにその目を細めた。)(貴方がなぜそのようなことを口にしてしまうのか。残念なことに、大切な人を失った悲しみというものを理解できないカフカにとっては貴方の考えることは理解し得ないだろう。)「礼。」(だから、距離は少しだけ遠い。)「ぼくはね、君にそんな期待なんてしてないよ。」(それは誰においてもそうである。カフカにとってどれだけ功績を挙げられるか、仕事において優秀かなんて、どうでもいい話。)(悠々と特徴的なその尻尾は空中を漂う。)(来るるる…と、鳥の囀りによく似た音が彼の喉から発せられるだろう。)「ぼくは、君が入隊してきたその日に伝えたはずだ。…『ぼくのことをどれだけ必要としないか』。ってね。」「それは何も、ぼく抜きで仕事ができるとか、そんな単純なことじゃあない。」(一歩。)(カフカは鳥のような足先を進めて、貴方に近付く。)(背の高い彼は貴方に合わせるようにその背を曲げて、貴方の閉じられた瞳を見た。)「君が、ここ以外でも受け入れて生きてもらえる術を探すことだ。」「……君は【道具】ではない。…【人間】だよ。…………違うかい?」(カフカは貴方に問う。)喪失は、人にとっちゃあ全てがどうでもいいと思わせてしまうものもあるだろう。…君が自分を粗末にするのは、それが理由かい?」「………それなら自分に合う趣味か好きなものでもいい。」「────────仕事より先に、〝生きがい〟でも、見つけたらどうかね。」 (1/25 19:10:41)
圧縮@八月朔日礼>
「たしかに俺は人だが……ここに来たのは誰かの名を受け、仕事を成すためだ。それは……道具と何も変わらないだろう。……まぁ、言うとおり喪失からくる無気力もあるだろうから否定まではしないが」とかえす。思考なんて面倒なことはしたくない、だから利用されるがままに動くのはそれは"人"というより"道具"と言っても差し支えないからと添え、次の言葉には少し小首をかしげながら「……生き甲斐を見つけてここ以外でも生きながらえる術をみつけろ、と?」と返した。言いたいことはわかる気もするが思考が追いつかないのだろう>カフカさん (1/25 19:47:13)
木靴下@カフカ>
「生憎、使える逸材というのはぼくの小隊には揃っていてね。──────────〝単なる道具〟なら、何もここにいる必要はないんだよ。」(カフカは時折、残酷にものを切り捨てる。それは小隊においてもそうだ。)(ぬくぬくと甘やかすために、君が小隊に入ることを許可したわけではないよ。)「君は異質だ。思慮こそが人の最もであるのに、君はその思慮を放棄している。」「マリオネット。…そう、確かに、誰かに任せっきりというのは楽だろう。ただそれを言われたままに受け入れればいい。怒られようが何を言われようが、「貴方が言ったこと」と言って、責任から逃れることだってできる。」「………それは、君の代わりに責任を負ってくれる人がいるからだ。君がそうし続ける限り、君は誰かの負担になる。」(『過負荷』。…彼がそうであるのなら、貴方は貴方は単なる「負荷」かしら。)「だけれど。」「そんな生き方をしていたら、いつか本当に欲しいものが現れた時、手を伸ばす術がないだろう。」(押し殺して、蓋をして、そうして生きていられるほど「人間」ってのは丈夫なものじゃない。)(貴方が人外であれば、好きにしろとは言ったかもしれないけれど。)「……ここでは我儘も、駄々も、なんでも言っていいんだよ。言ってもらわないと、ぼくが困る。」「君が何をしたいのか。」「これから何をしてみたいのか。」「……勿論、君が一生〝道具(それ)〟であることを望むなら、ぼくはこれ以上何かを言うつもりはないよ。それもまた、一種の道だ。ぼくには理解し得ないけど。」(一生、誰かの言いなりを、自由のない人生を選ぶか。それとも、別の道を探すために〝外〟を学ぶか。)(学びたいのならば教えてあげよう。きっとわかるまで、カフカは貴方に教えてくれるでしょう。)「そう、例えば。」「知り合いの言葉を借りるなら、〝芸術は自己表現〟だ。」「…君の音楽でも構わないし、絵の具やキャンバスを使って何か絵を描くでもいい。」「…何か、描いてみるのはどうだろう。」(『わからなければぼくが教えてあげるし、画材がいるなら買ってあげるよ。』)(カフカは貴方にそう提案して見せるのでしょう。) (1/25 20:16:01)