圧縮@八月朔日礼>
普段と表情は変わらないものの、どこか上機嫌な様子で中庭の方で何やら資料片手にノートで記録を取り始めた。どうやら先日画材を買いにいった帰りに資料用の本まで買っていたようで、今回はそれを見ながら勉強するつもりのようだ「……先生に教えてもらうとはいえ、努力を怠るのはどうかと思うからな」そう言いながら実際に描いてはおかしな点を資料と見比べながら添削していた。先生――隊長殿から生きがい探しの一環で描いてみるといいと言われたのをきっかけに始めたのだがどうやら生真面目気質が抜けないようで、やたら凝り固まった"趣味"の時間となっていた。とはいえ、こうやって勉強をするというのは自分にとって良い栄養となっていた。もともと学ぶこと自体が好きだっただけに、こういった経験はなかなかに心が落ち着いてくる。最も、出来上がる作品はどれもこれも拙いのだがそれが帰って新鮮な気持ちにしてくれる。歌を歌うと如何しても"あの子"と自分を比較してしまうし、今のところここでピアノを見つけた記憶もない。故に絵という新しい文化は最高というわけだ「……完成したらまたこれも添削にかけるか」ざかざかと満足そうにペンを滑らせた (1/26 19:16:55)